中村天風「積極観念の養成」のコツ・やり方

こんにちは。Sei書著者・Seikiです。
私の精神的メンター・中村天風氏の教えには基本となる3本柱みたいなものがありまして
・積極観念の養成
がそれに当たるのですが、
今日は「積極観念の養成」について実践してきて気づいたことなどをまとめてみますね。
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そもそも「積極的」とは何か?
「要するにポジティブってことでしょ?」
と思うのであればあなたは深く考えていない証拠です。
それは他の用語に言い直しただけなので、
「そもそも積極的とはなんぞや?本質は何か??」
の問いに答えていないのですからね。
積極的とは「尊く、強く、清く、正しく」
では積極的とは何か?その本質はなんぞや?というと
「心の中を、尊く、強く、清く、正しい状態にしておくこと」
です。
つまり、
・卑しい想念ではなく、尊くて気高い気持ちを
・弱々しい思いではなく、自分でも惚れ惚れするほど強い思いを
・汚く薄汚れた心ではなく、自分でもうっとりするくらい綺麗な気持ちを
・本心や良心に悖ること(嘘とか言い訳とか)ではなく、自分の本心や良心のままに正しく
心を保つことが「積極的」であるということです。
相対積極から絶対積極へ
で、理想的に言えば消極的なことが浮かんでから打ち消す「相対積極」ではなく
たとえネガティブなことが起こっても消極的な気持ちにならず、
むしろ楽しみや感謝に振り替えてしまう「絶対積極」の域まで積極観念を養成したいところですね。
そのためにはどうすればいいのか?というと、以下で述べる「積極観念の養成」を地道にこなしていけば、
懸垂が全然できなかった人がある日懸垂が当たり前にできるようになっているがごとく、
いつのまにか「絶対積極」になっているはずです。
近道や裏道はないけども、自分の努力や意識の高さで早く進むことはできるってことね。
積極観念の養成
それでは具体的に何をすれば積極的になれるのか?と言えば、以下の5つ(+α)を日常的に心がけるのが「積極観念の養成」なので順を追って説明していきますね。
① 内省検討
自分の心の中を第三者的な視点で「尊く、強く、清く、正しく」ができているかチェックするのです。
頭の中で浮かぶ言葉やおしゃべりを「セルフトーク」と言いますが、
セルフトークの質を常にウォッチするって感じかな。
あと、頭に浮かぶのは言葉だけではなくイメージもなので、
イメージの質も客観的な観点でチェックする癖をつけることが大事です。
② 暗示の分析
日常で起こった出来事、見たもの、聞いたこと、感じたこと、
そういう「刺激」に対して我々は「反応」しますが、
その「反応」の質を消極的なものではなく積極的なものにすることで
自分自身に対してプラスの暗示、つまり心の栄養となるのです。
「雨が突然降ってきた(刺激)」→「チクショウ!やってらんねぇ!!F◯CK!!!(反応)」
となるのではなく
「雨が突然降ってきた(刺激)」→「あぁ、涼しくなるからラッキー♪おまけに庭の水やりをサボれる!!」
というように、自分の心が明るく楽しく生き生きと振動数が高い反応を主体的に選んでいきましょう。
③ 交人態度
人との接し方です。
実はこの交人態度と、あとで話す「④苦労厳禁」は積極観念養成の中でも難しい部類に入ります。
というのは自分一人だけだったら頑張ったり気をつけたりすればいくらでも向上していけるのですけど、
足を引っ張るような人間関係や環境に囲まれていると、
重力に引っ張られるがごとくにいつのまにか落ちていってしまうものでね。
一つ言えるのは、自分の心の中の状態によって、引き寄せられる人やその人との関係が決まってくるので、
やっぱりどこまでいっても「尊く、強く、清く、正しく」を常に心がけるのが大事なのです。
私がいじめられた時って、やっぱりオドオドしていて、自己肯定感が低かったですし、
いじめるような連中って「弱そうな人」「弱っている人」を嗅ぎつける嗅覚が鋭いから、
ゴキブリやハエのように寄ってきて益々図にのるもんじゃないですか。
なので個人的には、腐った環境からはとっとと逃げる勇気も大事だし、
嫌な人間は切るか距離を置くのもまた大事だと思います。
それも積極的というか、少なくとも主体的ではありますからね。
④ 苦労厳禁
過去・現在・未来の3つの苦労があります。
・過去のことを思い出して「あの時ああしておけば」「なんであの時!」と後悔したり自分を責めたりする「過去の苦労」
・現在の心配事を「どうしよう?」と悩んだり心配したりする「現在苦労」
・最も厄介な「もしこうなったらどうしよう?」「失敗したらどうしよう?」という「未来苦労」
これら3つの苦労を追い出すには、ネガティブや心配の代わりに積極的な思いで心を満たすことです。
⑤ 正義の実行
自分の本心や良心に従うことです。本心や良心に悖ることはそれ自体が消極的なので、
どこまでも正しく、自分らしくを貫くこと。
時には常識とか同調圧力とかにも挑む必要が出てくるでしょう。
その時こそ、真の積極か偽の積極かの試練なので、その時まで地道に積極観念を養成し続けましょう。
⓪ 恐れず、怒らず、悲しまず
積極の大敵として「恐怖」「怒り」「悲しみ」があります。
恐れていると一歩踏み出せないまま気持ちがしぼんでいきますし、
怒りがあると他人と調和がとれません(人間嫌いの私のように)。
そして悲しみは気分や気持ちなどの「気」の振動数を落とします。
なのでこの3つを人生から断固排除するだけで、今までの100倍は積極的でいられることでしょう。
実行のコツ・ヒントは世阿弥が「風姿花伝」で教えてくれたよ
ここまで読んで「よくある自己啓発的なお説教だな」って思うでしょ?
ていうか私は思いましたね。
あと、「具体的なコツとかステップとかはないんかね?」とも思ったね。
結局のところ「気をつけましょう」で終始する教えだからね。
だからこそ「クンバハカ」や「観念要素の更改」に比べてあまり熱心に取り組んでこなかったのだけど、
でも天風さんの教えの入り口にして基本にして奥義はまさに「積極」だから、
なんとか習慣化したいなと思いつづけて、世阿弥の「風姿花伝」を読むといいヒントがありました。
舞台で踊る自分を客の目線で見る「離見」
舞台の自分と客の自分をメタ的に見る「離見の見」
です。
自分を客観視する力を鍛えれば「消極」は消えていく
特に消極的な観念が心に浮かんだ時には、
一人称である「自分」を、客観的に「あなた」と捉え直すことでかなりネガティブな観念は消えます。
ちょうど隣にいる人が下痢を我慢しているのを見ているような感じでね。
そしてさらに「彼(彼女)・Seikiは〜」というメタ的な視点で見ることで、小説に登場するキャラクターや歴史上の人物レベルの「他人事」になるので、消極観念などなくなるのです。
5つも気をつけるなんてできない!という方は、
とにかくこの「客観視」のトレーニングだけでも徹底してみるといいでしょう。
まとめ:セルフトークの質が人生の質を決め、イメージの質が人生を創る
究極において、頭の中の「セルフトーク」 の質が積極的なら、人生も積極的になりますし、
思い浮かぶイメージが積極的で主体的、創造的なら人生はより豊かになっていくんですよね。
自分の頭の中を理想的なレベルまで整えるための習慣が「積極観念の養成」なので、
できるところから地道にやっていくといいでしょう。
私のオススメは「客観視」 なので、ぜひ参考にしてみてね。
ではでは!